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菌体農薬

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青枯れ病とか萎黄病、炭疽病、厄介な奴らですよね。

 

炭疽病の発症原因

 

炭疽病は糸状菌(カビ)が原因で発生する病気で、野菜、果樹など多くの植物のさまざまな部位に発生します。

 

病名     炭疽病

菌名     Colletotrichum属、Glomerella属

分類     糸状菌

 

発生時期            4~9月

胞子形成適温     20~27℃

発病適温            28℃前後

 

伝染源

雨や曇天が続く時期、湿度が高くやや気温が高い環境で発生しやすくなります。

炭疽病の病原菌(胞子)は、風雨や灌水(かんすい)時の水はねで回りに飛び散ります。

※灌水(かんすい)とは、水を注ぐこと、植物に水を与えること。

 

一次伝染源

炭疽病に感染した落ち葉や苗、枝などで越冬した病原菌が、気温20℃超の湿度が高い環境(4月ごろ)で胞子をつくります。

 

ニ次伝染源

さらに28℃前後になると胞子がよくつくられるので、感染要注意の時期となります。病斑部分につくられた胞子塊から胞子が飛び散り、周りに感染します。

 

https://agripick.com/1684

 

 

 

 

 

トマト青枯れ病

 

1 病原菌

学名 Ralstonia solanacearum (Smith1896)Yabuuchi,

Kosako,Yano,Hotta and Nishiuchi 1996 細菌

 

2 被害の様子

急に株全体が青い葉のまましおれる。数日後には枯死し、次々と発病株がふえてくる。低温時の栽培では、しおれてから枯死するまで時間がかかる場合がある。

収穫、せん定作業等(発病株をハサミ等で処理しそのハサミで病原菌を健全株へ伝搬)により地上部から感染した場合、作業した畝にそって連続して発病する。

発病株の茎を切断すると導管部が侵され褐変している。発病し導管が褐変した茎を水に浸すと、白濁液(病原菌)が茎の切断部から噴出する。

 

3 病原菌の生態

土壌伝染性の病害で、ナス、ピーマン、ジャガイモ等を侵す。

病原菌は罹病根、非宿主の根圏および土壌中で生存している。 土壌中での生存期間は1~数年であるが、乾燥土壌(土壌水分20%)では10日間以上生きることはできない。 また、病原菌は地表下から1m程度まで検出されるが、病原菌の菌密度が高いのは地表から40cmぐらいまでである。

トマトが植えられると、病原菌は根のまわりで増殖し、主に根の傷口から侵入する。根の傷口から侵入した病原菌は、茎の導管中で増殖し、トマトを萎凋させる。

発病株の根からは、病原菌が排出される。病原菌は水とともに移動し健全株の根に到達、発病の機会を増やす。健全株と発病株の根が接触して伝染し、収穫やせん定などの管理作業でも発病株から健全株に伝染する。

 

4 発生しやすい条件

・酸性土壌より中性土壌で発病しやすい。

・土壌水分が過剰になると発病が多くなる。

・根が傷むと発病が助長される。

・地温が20℃を超えると発病しはじめ,25~37℃で発病は激しくなる。

 

5 防除対策

・土壌伝染性の病害であるので、育苗には無病土壌を用いる。

・前作に発病を認めたほ場では 太陽熱による土壌消毒や土壌くん蒸剤等による土壌消毒を行う。

・根が傷まないよう土壌水分の急激な変化、土壌の過湿、過乾燥が無いように適切なほ場管理を行う。

・病原菌は水とともに移動するので、排水対策を行う。

・根を傷めるセンチュウ等の防除対策を行う。

・発病株は見つけ次第、ほ場外に持ち出し処分する。

・耐病性の台木を用いた接木栽培を行う。

・地温を下げる栽培管理を行う。

 

急激にしおれて枯死、畝にそって連続して発病している。

 

参照:https://www.pref.aichi.jp/site/byogaichu/tomato-aokgare.html

 

 

 

 

 

 

 

 

イチゴ-萎黄病(Fusarium oxysporum f.sp.fragariae)

 

 

発生及び被害の状況と発生条件

本病の病原菌は糸状菌(かび)の一種であり,イチゴの根から感染する。発病すると,新葉が黄緑色になり,舟形にねじれ,3小葉のうち1~2小葉が小さくなる。また,発病株のクラウン部を切断すると,維管束の一部または全体が褐色に変色している。採苗床の親株に発生すると,ランナーの発生数が少なくなり,ランナーの新葉にも奇形葉を生ずる。収穫期に発生すると,着果が少なくなり,果実の肥大が悪くなる。

病原菌の生育適温は28℃前後,発病最適土壌温度は25~30℃である。土壌伝染と苗伝染(潜在感染)によって拡がり,降雨や頭上灌水による水滴の跳ね上がりにより二次伝染する。本病が発生した圃場にイチゴを連作すると被害が拡大する。

 

防除のポイント

1.親株は無病なものを厳選する。

2.発病後の薬剤による防除対策はない。発病株は見つけ次第ただちに抜き取り,圃場外に持ち出して腐熟化させる等適切に処分する。

3.発病圃場は,次作の作付前に土壌くん蒸剤による消毒または還元型太陽熱土壌消毒を行う。

 

イチゴの耕種的防除法および物理的防除法

耕種的防除法

物理的防除法

 

https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/nosose/byobo/boujosidou/shiryoshitsu/shiryo-ichigoio.html

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな奴らと戦う時は、やっぱり土づくり

 

青枯れは導管を物理的に攻撃し、苗に栄養や水を渡さない病気です。

 

こういう時は、農薬や農薬代わりの菌体で止めるしかありません。

 

そして、前回のコラムで書いた

 

菌の三段活用です。

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